仮想通貨アナリストのEgrag Crypto氏は、XRPの価格が2025年に17ドルに達する可能性があると予測している。同氏は、強気のペナント形成が依然として有効であり、これがXRPを15ドルから17ドルの範囲まで押し上げる可能性があると述べた。ただし、3.40ドルを超えるまでは楽観視しないよう警告している。一方、アナリストのAli Martinez氏は、XRPがカップ・アンド・ハンドルパターンに従い、3.35ドルまで急騰する可能性があると指摘している。現在、XRPは2.7ドル付近で取引されており、過去7日間で13%以上の上昇を記録している。この上昇は、米国証券取引委員会(SEC)がGrayscaleおよび21SharesによるXRP現物ETFの申請を受理したことが背景にある。市場では、SECがこれらのETFを承認する可能性が高いとの見方が広がっている。
XRPが17ドルに達するための技術的要因と市場環境

XRPが17ドルに達するためには、強力なテクニカルパターンの継続と、市場環境の追い風が不可欠である。Egrag Crypto氏は、ペナントパターンが依然として機能しており、これがXRPの価格上昇を支える要因になり得ると指摘している。このペナントパターンは、過去の強気相場でも確認されており、一定の信頼性がある。特に、XRPが3.40ドルを超えた時点で強気トレンドが確立され、次の価格目標である15ドルから17ドルへの到達が視野に入ると考えられる。
さらに、市場環境の影響も無視できない。SECの動向はXRPの価格形成に大きく関与しており、最近のXRP ETF申請の受理は、XRPに対する機関投資家の関心を高める要因となっている。もしこれが正式に承認されれば、XRPの流動性が増し、価格上昇を加速させる可能性がある。加えて、暗号資産市場全体の強気相場が続けば、XRPもその流れに乗る形で上昇することが予想される。
しかし、リスクも存在する。特に、XRPがサポートラインを下回る場合、17ドルへの到達は難しくなる。Egrag Crypto氏が指摘するように、強気パターンが崩れれば、XRPの価格は大きく下落する可能性がある。過去の相場を振り返ると、XRPは短期間で急騰と急落を繰り返す傾向があり、現在の上昇が持続可能かどうかは慎重に見極める必要がある。
XRPの短期的なターゲットとカップ・アンド・ハンドルの形成
短期的には、XRPの3.35ドル到達が注目されている。Ali Martinez氏は、カップ・アンド・ハンドルパターンが形成されており、これがブレイクすれば3.35ドルへの急騰が現実味を帯びると分析している。このテクニカルパターンは、過去の暗号資産市場でも有効だったケースが多く、特に強気トレンドの中では信頼性が高いとされる。
現在、XRPは日足チャートで堅調な推移を見せており、売り圧力を吸収しながら価格が安定している。これが続けば、カップ・アンド・ハンドルの上限を突破し、3.35ドルに向けた動きが加速する可能性がある。一方、Egrag Crypto氏が指摘するように、3.40ドルの壁を突破しない限り、本格的な強気相場とは言えない。このため、短期的には3.35ドルが一つの節目となり、その後の動きが市場の関心を集めることになる。
また、XRPがこのターゲットを突破した場合、次の目標として4ドルや8.5ドルが意識される展開もあり得る。Dark Defender氏は、XRPが2.7740ドルを超えた場合、4ドルへの上昇が視野に入ると述べており、すでにその水準を突破している現在、さらなる上昇余地があることを示唆している。だが、価格が急上昇した場合、短期的な利益確定売りによる調整が入る可能性もあり、急激な値動きには警戒が必要だ。
SECの動向とXRPの法的リスクが価格に与える影響
XRPの価格動向に大きな影響を与える要素の一つが、SECの規制問題である。過去数年間にわたり、SECとRipple社の間で続いていた訴訟が市場の不確実性を高め、XRPの価格を抑制する要因となっていた。しかし最近、SECがXRP ETFの申請を受理したことにより、市場の見方が変わりつつある。
一部の市場関係者の間では、SECがXRPをコモディティ(商品)として認識する可能性があるとの憶測も出ており、これが事実であればXRPの法的リスクが大幅に軽減されることになる。もしSECが従来のスタンスを変更し、XRPが証券ではないと正式に認定された場合、これまで機関投資家が慎重だったXRPの取引に対する障壁がなくなり、大幅な資金流入が期待される。
一方で、SECの最終的な決定が下されるまで、市場には不透明感が残る。規制当局の方針次第では、XRPに対する新たな法的リスクが浮上する可能性も否定できない。また、米国以外の国々の規制環境もXRPの将来に影響を与える要素となる。特に、ヨーロッパやアジアの金融当局がXRPをどのように扱うかが、今後の市場動向を左右するポイントとなる。
このように、XRPの上昇には複数の要因が絡んでおり、テクニカル分析だけでなく規制環境にも注意を払う必要がある。市場の楽観的な見方が続けば、XRPが17ドルに到達する可能性は高まるが、慎重な視点も欠かせない。
Source:CoinGape