XRPの大口投資家が再び大規模な買い集めを行い、過去72時間で9,000万XRP(約2億5,000万ドル相当)を取得した。この動きは、ホワイトハウスで開催されるクリプトサミットを前に活発化しており、市場の関心が高まっている。

XRPのエコシステム内では、クジラによる大量保有とアクティブアドレスの急増が確認され、XRP価格も直近24時間で5%上昇。これにより投資家の楽観的な見方が強まりつつある。一方で、この蓄積が短期的な価格操作の可能性を含むとの指摘もあり、慎重な見極めが求められる。

SEC訴訟の進展や政策議論の行方も市場に影響を与える要素となり、XRPを巡る不確実性は依然として高い。クリプトサミットでの発表次第では、今後のXRP市場の方向性が大きく左右される可能性がある。

XRPクジラの積極的な買い増しと市場の反応

XRPの大口投資家が過去72時間で9,000万XRP(約2億5,000万ドル相当)を取得したことが明らかとなった。オンチェーンアナリストのアリ・マルティネス氏によると、これは2月末の売却傾向を逆転させる動きであり、市場の注目を集めている。

この間、XRPのアクティブアドレス数が急増しており、7万4,589件から46万2,000件へと大幅に伸びた。さらに、クジラは今週だけで50億ドル以上のXRPをウォレット間で移動させており、流動性の変化が進んでいる。

市場の反応も明確で、XRPは直近24時間で5%の価格上昇を記録した。これは、クジラの動きがXRPの需給バランスに影響を与えている可能性を示しており、投資家心理の改善が価格の押し上げ要因となっている。ただし、大量のXRPが特定のウォレットに蓄積されることで、市場の流動性リスクが高まる懸念も指摘されている。

クリプトサミットがXRP価格に与える影響

ホワイトハウスで開催されるクリプトサミットを前に、XRP市場は活発な動きを見せている。今回のサミットでは、デジタル資産に関する政策や規制の方針が議論されるとみられ、その内容が市場に与える影響が注目されている。

特に、XRPが「クリプト戦略的準備金(Crypto Strategic Reserve)」に含まれたことは、XRPの規制面での認知度向上を示唆するものであり、投資家心理にポジティブな影響を与えている。この動きは、米証券取引委員会(SEC)との長期にわたる訴訟にも関連しており、Ripple社に対する規制の方向性が明確になる可能性がある。

また、Rippleの共同創設者であるブラッド・ガーリングハウス氏が政府の要職に指名されるとの憶測もあり、市場では規制環境の変化に期待が高まっている。ただし、サミットの結果によっては市場の期待が裏切られる可能性もあり、過度な楽観視は慎重な判断が求められる。

大量買いの背景と市場の警戒感

XRPクジラによる大量購入が続く一方で、市場では警戒感も強まっている。特に、過去に見られた「ポンプ・アンド・ダンプ(価格つり上げ後の売却)」の可能性が指摘されており、一部の投資家は急激な価格変動に警戒を強めている。

XRP市場では過去にもクジラの動きが価格変動の引き金となったケースがあり、今回の買い増しも短期的な価格操作の一環である可能性が否定できない。加えて、ホワイトハウスのサミットというイベントが近づく中で、期待による価格上昇が進んでいるが、イベント後に急落するリスクもある。

SEC訴訟の進展や政策議論の行方も依然として不透明であり、XRPの価格動向には複数の要因が絡み合っている。市場の楽観論が先行する中で、冷静なリスク管理が求められる状況が続いている。

Source:CoinGape