ドージコイン(DOGE)が次の強気波動に向けて動き出す兆候を見せている。暗号資産アナリストのジャボン・マークスは、過去の強気相場におけるパターンを根拠に、DOGEが現在の史上最高値(ATH)である$0.73905を突破する可能性を指摘している。2017年および2021年の強気サイクルでは、長期の横ばい推移(コンソリデーション)後に急騰が発生し、ATH更新に至った経緯がある。現在のDOGEも同様の軌道をたどっており、過去の傾向が再現されれば約200%の価格上昇が見込まれるという。

一方、ドージコインは直近1か月で33.1%の下落を記録し、$0.23まで低迷。しかし、この価格帯で大口投資家が買い増しを続けており、市場は次の上昇に向けた準備段階にあるとの見方が強い。ビットコインやアルトコイン全体の動向に影響されるものの、ドージコイン固有の強気要因が揃いつつあり、ATH更新への期待は高まっている。

ドージコイン、強気シナリオの根拠となる過去の価格推移

ドージコイン(DOGE)が新たな上昇局面に差し掛かっているという見方は、単なる楽観論ではなく、過去の価格推移に基づいた根拠ある分析によるものだ。暗号資産アナリストのジャボン・マークスは、2017年と2021年の強気相場におけるDOGEの挙動に注目しており、現在の価格推移が当時のパターンと類似していることを指摘している。

2017年の強気相場では、DOGEは下降チャネルでの長期的な低迷を経た後、$0.00232まで急騰。このブレイクアウトの直前には数か月間のコンソリデーション期間が確認された。同様に、2021年も価格停滞を経て爆発的な上昇が生じ、最終的にATHである$0.73905に到達している。

現在の市場環境でも、DOGEは長期の下落トレンドから横ばい状態に移行しており、このコンソリデーションが過去と同様に強気転換の前兆となる可能性がある。単なる期待ではなく、歴史的なデータに基づくパターン分析が、この強気シナリオを支えている。


弱気相場の中で続くクジラの買い増し行動

市場全体が下落基調にある中、ドージコインに対する強気の見方を支えているのが、大口投資家、いわゆる「クジラ」の動向だ。DOGEは過去1か月で33.1%の下落を記録し、価格は$0.23まで低迷したが、この水準でクジラたちは買い増しを続けている。

価格が下落する局面では、一般投資家は慎重姿勢を強める傾向にある。しかし、クジラが積極的にポジションを拡大していることは、彼らが中長期的な価格回復を見越していることを示唆するものだ。実際、2021年の強気相場でも、価格停滞期にクジラの買い増しが確認された後、ATH更新が実現している。

現時点でも取引所からのDOGE流出が観測されており、これは保有目的でコインがウォレットに移動されていることを意味する。クジラの動向は市場の地合いを映す重要な指標であり、この強気行動が続く限り、DOGEの反転上昇への期待は根強い。


マクロ経済と暗号市場の動向が今後の鍵を握る

ドージコインの今後を左右する重要な要素として、暗号資産市場全体の動向とマクロ経済環境が挙げられる。現在のDOGEの低迷は、単独の要因ではなく、広範な市場下落の影響を受けたものだ。

特に、ビットコインが$100,000の大台を下回ったことが、市場全体のセンチメントを冷やした。さらに、米国による中国、カナダ、メキシコへの新たな関税措置も、リスク資産である暗号資産にネガティブな影響を及ぼしている。これにより、アルトコイン全般とともにDOGEも売り圧力にさらされた形だ。

ただし、これらの弱気要因は一時的なものであり、ビットコインが再び上昇基調に乗る、あるいは政策の不透明感が解消されれば、市場は急速に回復に向かう可能性がある。ドージコインが過去のように上昇トレンドに復帰するには、こうした外部環境の改善が重要なカタリストとなるだろう。

Source:Bitcoinist.com